国際標準教育分類(こくさいひょうじゅんきょういくぶんるい、International Standard Classification of Education 、ISCED)とは、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) が策定している統計フレームワーク。国際連合の社会経済国際分類 (the international family of economic and social classifications) の一つである。
分類
レベル | 説明 | 特徴、およびサブカテゴリ |
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0 | Pre-primary education (就学前教育) | 初等教育を受ける前、3歳から開始される。幼児に対して学校環境を紹介し、また認知的、身体的、社会的、感情的スキルを開発する。 |
1 | Primary education or first stage of basic education (初等教育または基礎教育ステージ1) | 通常5-7歳から開始される。音声による読み書き、数学、および他教科の基本的な理解をする。 |
2 | Lower secondary education or second stage of basic education (前期中等教育もしくは基礎教育ステージ2) | 基礎教育ステージを修了するための教育であり、たいていは客観的パターン志向となる。初等教育(ISCED レベル1)の学習結果を基に構築され、それは生涯にわたっての学習・人間開発の基礎となることを目的とする。 |
3 | Upper secondary education (後期中等教育) | 15-16歳もしくは中等教育を修了した者を対象とする、より専門的な教育であり、第3期の教育の準備や、雇用に関連するスキル、もしくはその両方に関連する。3A:大学(レベル5A)への進学準備過程3B:職業志向教育(レベル5B)への進学準備過程3C:就職準備、またはレベル4への進学準備 |
4 | Post-secondary non-tertiary education (中等以降高等以前教育) | 国際的視点に基づいて、中等教育と高等教育の境界をまたぐプログラム。ISCEDレベル4のプログラムについては、内容を考慮し、第3期の教育プログラムとみなすことはできない。4A:第3期の教育への進学準備4B:就職準備 |
5 | First stage of tertiary education (第3期の教育ステージ1) | ISCED レベル3,4よりも高度である第3期の教育。学術的、もしくは実務的・職業的固有のプログラムである。このプログラムに就くためには、通常はISCED レベル3Aまたは3B、もしくは4Aと同等のプログラムを修了していることが求められる。5A:研究および職業技能資格(たとえば医学、歯学、建築学)プログラム。最低3年以上。5B:労働市場に直接結びつく技術的・職業的スキルのプログラムで、5Aよりも短期間。最低2年以上。 |
6 | Second stage of tertiary education (第3期の教育ステージ2) | 高度な研究者としての認証を得るための第3期の教育(たとえばPh.D.)。このプログラムはコースカリキュラムに基づくものではなく、高度な独自の研究がなされる。典型的には、独自の研究と知識への重要な貢献が含まれた出版品質の論文の提出が必要となる。 |
レベル | 説明 | 特徴、およびサブカテゴリ | ISCED 1997に対応したレベル |
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0 | Early childhood Education (01 Early childhood educational development) (就学前教育) | 学校や社会への参加のための早期準備。 3歳未満の子供のためのプログラムである。 | なし |
0 | Early childhood Education (02 Pre-primary education) (就学前教育) | 学校や社会への参加のための早期準備。3歳以上の子供のための初等教育の開始前のプログラムである。 | レベル0:Pre-primary education (就学前教育) |
1 小学校 | Primary education or first stage of basic education (初等教育または基礎教育ステージ1) | 読み書き、読書および数学などの基礎的なスキルを提供するプログラムである。 | レベル1:Primary education or first stage of basic education (初等教育または基礎教育ステージ1) |
2 中学 | Lower secondary education or second stage of basic education (前期中等教育もしくは基礎教育ステージ2) | 初等教育や一般教科を基にしている中等教育の第一段階である。 | レベル2:Lower secondary education or second stage of basic education (前期中等教育もしくは基礎教育ステージ2) |
3 高校 | Upper secondary education (後期中等教育) | 第3期の教育の準備または仕事に関連する技術、もしくはその両方に提供している。中等教育の第二段階である。 | レベル3:Upper secondary education (後期中等教育) |
4 別科 | Post-secondary non-tertiary education (中等以降高等以前教育) | 中等教育を基にし、第3期の教育や雇用の準備、もしくは両方の準備をするプログラム。教育内容は広く高等教育ほど複雑ではない。 | レベル4:Post-secondary non-tertiary education (中等以降高等以前教育) |
5 短大 | Short-cycle tertiary education (短期高等教育) | 労働市場に直接結びつく技術的・職業的スキルを学ぶ最初の短期の第3期の教育。上位の第3期の教育へ進む道もある。 | レベル5B:First stage of tertiary education (第3期の教育ステージ1) 労働市場に直接結びつく技術的・職業的スキルのプログラム |
6 大学 | Bachelor’s or equivalent level (学士) | 中間的な専門の知識、技術と能力を提供する。 | レベル5A: First stage of tertiary education (第3期の教育ステージ1) 研究および職業技能資格プログラム |
7 院 | Master’s or equivalent level (修士) | 中間的な専門の知識、技術と能力を提供する。2番目の第3期の教育である。 | レベル5A:First stage of tertiary education (第3期の教育ステージ1) 研究および職業技能資格プログラム |
8 院 | Doctoral or equivalent level (博士) | 先端研究に結びつくことを目指したプログラムである。独自の研究と知識への重要な貢献が含まれた出版品質の論文の提出が必要となる。 | レベル6:Second stage of tertiary education (第3期の教育ステージ2) |
別科(べっか、英: short-term course)とは、当該種別の学校に入学できる資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とする学校の課程である。サーティフィケート取得を目的とし、修業年限は1年以上で、卒後進路は基本的に就職である[1]。
日本
日本の学校教育法(以下「法」)では、第58条にて高等学校(第70条にて中等教育学校の後期課程、第82条にて特別支援学校に準用)、第91条にて大学(短期大学を含む)に設けることができる条文があるが、高等専門学校や専修学校の条項では触れられていない。
中等以降高等以前教育における別科
大学の別科は法第91条第3項に基づき、第90条第1項の大学入学資格者が対象となる(「大学受験#受験資格」を参照)が、高等教育ではなく中等以降高等以前教育に位置づけられ、修了時に学位は発行されない。
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